具体的な対策まで踏み込んだチェックリスト
マンション管理士の試験を実施しているマンション管理センターが「震災対策チェックリスト」を作成した。マンションの管理組合に関わる人向けに、震災対策としてすぐに取りかかれるものや、優先順位の高いものを示し、できるだけ多くのマンションにおいて、震災への備えが進められるよう企画されたものだ。
気になる同書の内容は3部構成。
まず、震災対策を考えるポイントについて紹介される。マンションにおける震災対策は、事前の準備から発災直後、発災から3日目まで、さらにそれ以降と、それぞれの段階において、必要とされる役割は異なる。また、住民自身が備えることはもちろん、フロアーの住民同士の共助や、マンション単位での共助も求められる。さらには地域社会との連携も必要だろう。第1部ではこのような考え方の枠組みについて、ていねいに解説されている。
次の第2部では、具体的な対策として、20項目にわたるチェックリストを紹介。チェックリストは「1.命を守り、被災後の生活を維持するために必要な備え」、「2.できるだけ早い復旧のために必要な備え」、「3.建物・設備の被害を最小限にするための備え」の3分野にわけられており、各分野の各項目について、詳細に解説されている。
そして最後に、第2部で紹介されているチェックリストの各項目を実践することを求めている。特にシミュレーションをすることだけでなく、マニュアルやカードを作成すること、さらには防災訓練の手順までが紹介されている。現実に震災が発生したときに役立つチェックリストということができるだろう。
無料でダウンロード可能
「震災対策チェックリスト」はマンション管理センターのホームページから無料でダウンロードすることができる。なお、書籍版も発行されているが、有料だ。詳細は同センターのホームページを確認してほしい。

マンション管理センター 震災対策チェックリストのご紹介
http://www.mankan.or.jp/05_book/