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右脳・左脳、ゲーム脳…脳科学の「神話」に科学的な根拠はない?

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右脳・左脳、ゲーム脳…脳科学の「神話」に科学的な根拠はない?

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ゲーム

(画像は、大ヒットした脳を鍛える大人のDSトレーニング) 

 
右脳・左脳、ゲーム脳…脳科学の「神話」に科学的な根拠はない?


 読売新聞にゲーム脳に関する記事で興味深いことが取り上げられている。

 
右脳・左脳、ゲーム脳…脳科学の「神話」ご注意

 世は空前の脳科学ブーム。タイトルに脳のつく書籍は、この5年間で3000冊以上も出版された。しかし、脳に関する気になる話は、研究結果を拡大解釈した俗説も少なくない。

 経済協力開発機構(OECD)は、こうした俗説を「神経神話」と呼ぶ。典型的な例として「〈論理的な左脳〉と〈創造的な右脳〉」というような単純な区分けと、3歳児までに豊かで多様な刺激を与えた方が頭が良くなるという「3歳児神話」の二つをあげる。

 テレビゲームをやり続けると、子供がキレやすく反社会的になるという「ゲーム脳」も、神話のひとつ。「前頭葉で脳波のアルファ波が増え、逆にベータ波が激減するパターンは認知症と一緒」というのが根拠で、教育関係者らに広く支持された。しかし、「脳科学の真実」という著書もある坂井克之・東京大学准教授(脳科学)は「ベータ波はリラックス時にも減る。結論が先にあってデータを使っただけで、脳活動のデータが何を示しているのかの判断は難しい」と批判する。

 (右脳・左脳、ゲーム脳…脳科学の「神話」ご注意


 こうした動きが出てきたことには注目したい。

 ゲームファンである筆者にとっては、科学的で冷静な研究が重要であって、結論ありきの発表などにはほとんど意味がないと感じている。

 一つ例をあげるなら、ゲームといっても「アクション」「ロールプレイング」「シミュレーション」「アドベンチャー」「パズル」「格闘」「シューティング」「テーブルゲーム」など様々なジャンルがあるわけだ。

 ジャンル別にしっかりとした研究もしないで、簡単なパズルゲームや格闘ゲームのような単純なゲームだけの脳の動きを見て、結論づけるような研究だったりする。

 RPGやアドベンチャーなどを考えて欲しい。

 これは筆者の意見だが、大量に文字を読むことになるので、実は国語力の向上にならないだろうか。本を読むことだけが国語力の向上になるとは思わないし、昔のゲームならシステムの関係上、平仮名ばかりだったわけだが、最近のゲームでは漢字がいくらでも使われている。

 RPGが良質な物語で「本よりすぐれている」かどうかは賛否両論だと思うのでここでは触れないが、小説読むのと新聞や雑誌を読むのとそれほど違いはないと思われる。

 なのでゲームを良くする小中学生は意外と漢字の読みに強かったりする。だが、一つだけ指摘しておきたいのは、ワープロやパソコン、携帯電話の変換機能などの出現で、漢字の書き取りレベルは落ちていると思う。これは筆者自身も感じることではあるのだが、読めても書けない漢字が多い。

 またゲームをすれば暴力的な子供に育ちやすいというニュースもあるが、これにも異論を唱えたい。

 確かにゲームには暴力的な表現を好む傾向は多々見られる。日本のRPGで暴力的な傾向を排除したのは任天堂のオリジナル名作RPG「MOTHER」ではないだろうか。

 それぐらいしか思い当たらないわけだが、基本的に敵を倒して主人公を強くしていくのが王道的なRPGのスタイルである。

 任天堂のオリジナルRPG、MOTHER1+2

 
ゲーム

 (画像は、MOTHER1+2。アマゾンから)
 
 だから、ゲームをやったら暴力的な影響がないとは言い切れない。しかし、世の中にはテレビや映画などを始め、暴力的なシーンなどはいくらでもありふれている。それを否定もしないでゲームだけを邪魔者扱いするのはどうだろうか。

 このゲーム脳だって、テレビメディアのマスコミが挙って取り上げてワイドショーで流していたのを覚えている。何でそんなにゲームばかり目の仇にするのか報道も良くある。

 例えば、逮捕された容疑者がゲームを持っていただけで、ゲーマーとか勝手に決めつけて流すことだ。今は麻薬捜査官だってWIIをやっているのだ。

 ファミコン世代から現代までの世代でゲーム機を持ってない人間の方が珍しいということをわかっていないんだろうか。

 一番売れているのゲーム機はおそらく任天堂DSで、日本国内だけで2000万台以上の販売があるそうだ。

 そして、2009年の3月時点で全世界で1億台販売しているという実績からしても、ゲームをしていない人間の方が日本では極少数となる。

 では、何で日本のテレビメディアはゲームをそれほど邪険に扱うのだろうか。少し考えてみたい。

 実はテレビメディアからすればゲーム市場の拡大は脅威なのだ。ゲームをやる人間が増えれば、普通に考えてテレビの視聴時間が減る。

 そうなれば視聴率に影響して、視聴率が減少すれば企業のメディアに出す広告費の削減に繋がり、テレビメディア儲からなくなるという暗黙の前提が存在しているように思える。

 映画やテレビドラマの宣伝はテレビメディアにお金を還元するが、ゲームは宣伝費ぐらいかしか落とさない。

 そういった大人の事情も中にはあるわけだが、そんな批判に負けずにゲーム市場は拡大していった。

 そして、脳トレの大ヒットなどから、任天堂DSで上にあげたようなジャンルとは別分野のゲームソフト開発が増えてくるようになる。

 例えば「簿記検定」や「TOEIC」といった資格シリーズである。また趣味の分野でも様々なゲームが登場するようになった。今はDSで「家計簿」をつけることもできるのだ。

 任天堂DSの普及で携帯ゲーム機市場に新しい分野の開拓になったことで、教育関係者がDSに注目し始めているために上のようなソフトが開発されていくわけだ。

 TOEIC(R)TEST DS トレーニング

 
ゲーム

 (画像はアマゾンから)

 こうしたゲーム市場の拡大があるからこそ、ゲームの研究というのが見直されていくことになるわけだ。昔はゲームなんて一部ものだけで盛り上がっていたものが、任天堂WIIの爆発的なヒットもあって、家庭で、多人数で、家族で楽しめる遊びとしての評価が高まっているということになる。

 余談になるが二つ面白い動画を紹介しよう。

 老人ホームでWiiボウリングが大ブーム、TVゲームの意外な効用とは?
 

 米・薬物対処部隊、麻薬売人の家を捜索→Wii発見!→大喜びでみんなでボウリングゲームして遊ぶ→監視カメラでバレる
 

 
 2009年12月3日に発売したNewスーパーマリオブラザーズWiiが販売本数286万本を突破したのも、ゲームというのが誰もが簡単に遊べて楽しめる物だという認識に他ならないと思う。また、Wiiフット、トモダチコレクションなどもコアなゲームファンからすれば不思議に思えるようなものが、良質のRPGより売れていると事実もあるわけだ。

 研究者のゲームに対する見直しはこれから活発に行われていくことになるのではないだろうか。
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